武田の笹かまぼこ canささ

仙台名物笹かまぼこの新たな楽しみ方を生み出す「武田の笹かまぼこ」

本記事は、ハチイチ商店で販売している商品の生産者様にインタビューを行い、その会社の歴史や、商品へのこだわり、ものづくりへの思いをご紹介しています。

今回は、株式会社武田の笹かまぼこの代表取締役、武田武士さんにお話を伺いました。

 

塩釜に根差して88年「武田の笹かまぼこ」の歴史

武田の笹かまぼこロゴ

昭和10年の4月に武田さんのおじいさまが創業した武田の笹かまぼこは、2022年で創業88年目を迎えました。

創業当初は干物や塩辛をメインに取り扱っていましたが、徐々に商品の一部であった揚げかまぼこが商品の中心となっていったそうです。

大きな転機を迎えたのは戦後のことです。これまで量販店への販売をメインに行ってきましたが、観光ブームもあり観光客に向けても販売を行うようになっていきます。

このタイミングで、揚げかまぼこだけでなく笹かまぼこにも注力するようになっていきました。

そして、もう一つの大きな転機となったのが、2011年に発生した東日本大震災でした。震災後に地域の人とふれ合い助けられることも多く、「武田の笹かまぼこがある存在意義を示していかないといけない」と強く思ったそうです。

そんな思いもあり食材から業者に至るまで、地域のものを積極的に取り入れるようになりました。

経営理念は、「私たちはもう一度逢いたくなる感動のものづくりをします。」

この経営理念には、もう一度会いたくなる物作りを行うと共に地域に貢献できる人づくりも行い、地域に恩返しができるような仕組み作りを目指すという思いが込められています。

 

伝統の製法を受け継いで作られる「武田のささかまぼこ」

石臼製法

看板商品である笹かまぼこは、素材から製法まで非常にこだわって作り上げられています。

メイン素材には工場長自らが吟味した鮮度抜群の洋上のすり身を使用し、隠し味には武田さんも大好きだという地元塩釜の地酒浦霞が使用されています。

そして、創業時の石臼製法を受け継いで製造されているのも大きな特徴です。石臼製法は現在主流となっている製法に比べて手間と時間はかかるものの、素材の良さを最大限に活かすことが可能です。

伝統の石臼製法を受け継ぐことで、魚の繊維を壊さず魚肉本来の旨味と歯ごたえが感じられるかまぼこに仕上げることができているのです。

 

新東北みやげコンテストで最優秀賞を獲得した「canささ 笹かまアヒージョ」

canささシリーズ

名物商品である笹かまぼこを使い新しい切り口で商品を作りたいと生み出されたのが、新東北みやげコンテストで最優秀賞に輝いた「canささ」です。

canささは、笹かまぼこをアヒージョに仕立て缶詰にしたものです。

東日本大震災の際に避難していた方々に、笹かまぼこを提供した経験から、日持ちしない笹かまぼこを常温で美味しく長持ちさせることはできないかと考えたのが始まりでした。

ビジネススクールで出会った秋保ワイナリーの方との縁もあり、ワインと合わせて何かできないかと考え、「笹かまぼこを使ったアヒージョ」のアイデアが生まれます。

canささ 笹かまアヒージョ

缶詰にすることで長期保存を可能にしただけでなく、笹かまぼこを長時間オイルに漬け込むことができるので、食べた瞬間にオイルと出汁の旨味がしっかりと感じられ、そのまま笹かまぼこを食べるのとはまた違った美味しさを味わえるようになっています。

そして、オイルにも笹かまぼこのいい出汁が出ているので、残ったオイルを活用してアレンジ料理ができるのもcanささの魅力です。

残ったオイルに笹かまぼこや白身魚などを入れて一晩漬けるのも良いですし、パスタなどに使うのもおすすめだと武田さんは話します。

オイルはオリーブオイルの風味も生かしながら、ニンニクの風味も感じられるようにニンニクのかけらに加えニンニクオイルも多少ブレンドされています。

 

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柚子と笹かまぼこの新たなハーモニーが楽しめる「canささ 笹かま和ヒージョ」

canささ 笹かま和ヒージョ

笹かまアヒージョが大ヒットし、第二弾として生まれたのがゆず山椒を効かせた「笹かま和ヒージョ」です。

日本酒に合うものを作ろうと笹かまぼこの隠し味にも使用している、浦霞醸造元 株式会社佐浦に監修をしてもらい作られた一品です。浦霞に相談する中で、ゆずを練り込んだゆずささが美味しいという話になり、ゆずを使った商品を作ることを決めたそうです。

一般的な柚子胡椒ではなく、ゆず山椒を使っているのがポイントの一つで、今まで味わったことがないハーモニーが楽しめます。

笹かま和ヒージョというネーミングにもあるように和風ベースのアヒージョにしており、和風の味に合うように通常の笹かまアヒージョではマッシュルームを合わせているところを椎茸に変え、オイルの配合も変えて仕上げています。

 

仙台の2大名物がマッチング「Premium canささ 牛タンアヒージョ」

Premium canささ 牛タンアヒージョ

canささシリーズの第三弾として登場したのが、仙台名物同士を掛け合わせて作られた「Premium canささ牛タンアヒージョ」です。こちらは牛タン専門店「牛たんの利久」とのコラボ商品となっています。

牛タンと笹かまぼこどちらの味もしっかりと引き立つように試行錯誤を重ね、牛タンの付け合わせにも使われる青南蛮を入れることで味を引き締めることに成功しました。

また、元々ウイスキーとのペアリングを前提にしていたことから、ウイスキーを中心に製造を行っている仙台ニッカに相談し、ウイスキーにスモーク臭が含まれていることからcanささにスモークフレーバーを入れたらいいのではとアドバイスを受けて実行したところ、さらに味が引き締まったそうです。

牛タンと笹かまぼこ、さらには青唐辛子の辛味にスモーキーさもオイルに染み出て、特に辛い物が好きな人には堪らない味に仕上がっています。

canささは温めて食べるのがおすすめだそうです。フライパンで温めてもレンジで温めても良いですが、レンジで温める際はオイルがはねるのを防ぐためラップをしてから温めるようにしてください。

 

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お客様への思い

株式会社武田の笹かまぼこ

最後に、お客様への思いやこれからのことについて武田さんにお聞きしました。

私たちの商品を食べてお客様が食卓で「にまっ」とされる瞬間を創造していきたいので、これからも商品を作るとしたら単純に笹かまぼこに何か混ぜるだけじゃなくて、こういう食べ方があったんだという驚けるようなものをを展開していきたいです。

いい意味で「やってくれてたな武田さんっ!」ていう商品を開発したいし、いろんなプロモーションを通じてこういう発見があったんだとより親しみを感じて食を楽しんでもらいたいです。

かまぼこはフィッシュプロテインとも呼ばれていて、美味しく食べれば食べるほど健康になっていく食品でもあります。

ぜひ今までかまぼこを食べてなかった層の人にも食べてもらって、日本全国健康社会というところにつながっていけばいいのかなと思っています。

今回は、武田の笹かまぼこの武田さんにお話を伺いました。

ありがとうございました。

ハチイチ商店からの一言
「canささ」はワイン、日本酒、ウィスキーなど、さまざまなお酒やシーンに合います。どんな食材と組み合わせても美味しくなる理由は、「武田の笹かまぼこ」自体が美味しいからです。
武田の笹かまぼこでは、高ランクのスケソウダラを使用しています。
水揚げ後、すぐに船上で、洋上すり身にすることにより、鮮度は抜群です。
また、魚の繊維を壊し過ぎないようにするため、ミキサーではなく、100%石臼製法で練られています。
石臼製法はミキサーの3倍以上の時間がかかりますが、それにより、魚本来の旨みと歯応えを実現しています。

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